昨日/今日/明日の意味を伝えるのは難しい!?

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みなさんは、日本語が全く話せない外国人児童に日本語を教える場合、どこから始めるでしょうか?日本語が母国語の小学1年生の場合は、基本日本語を聞いたり話したりはできるので、まずは国語の教科書をもとに、平仮名を読んだり、書いたりするところから始めます。これが国語教育です。では、日本語を全く話せない、知らない子にはどうすればよいのか?当初はとても困惑しました。そこでまず思いついたのは、外国人児童たちを外に連れ出し、「これは花。たんぽぽという花」と指を指しながら教えていくことでした。すると「たんぽぽ?」と復唱し、花のにおいを嗅いだり、触ったりしながら、母国の言葉で楽しそうにしゃべり始めました。その後、街中をみんなで歩きながら、次々と物の名前を五感を通して学んでいきました。また別な日には、「動く、歩く、押す、座る」などの動詞を動作化や劇化を通して教えたり、「赤い、きれい、冷たい、暖かい」などの形容詞を体験的に感じ取ったりして、日本語の学びは順調に進んでいきました。ところが、ある日「昨日はどこに行ったの?」と何気なく聞いた時に、私は子どもたちに【昨日】をうまく説明できませんでした。早速、学校に戻り、まずはミニ時計をみんなで操作すると、「朝、起きるのは7時」とか「昼休みは、1時」は、すぐに理解してくれたのですが、「昨日・今日・明日・あさって・おとつい」や「今年・来年、去年、再来年、一昨年」の説明がなかなか伝わりません。図に書いたり、カレンダーを示したりしながらどうにか理解して貰えたのですが、外国の児童たちに、具体物で示せないものや概念的なものを伝えるのは、改めて難しいことだと気付いた次第です。さて、この時の実践をまとめた記録文は、後に小学館教育技術の【実践!わたしの教育記録コンクール】で特選を受賞し、なんと賞金30万円を戴きました。この賞金で「コミュニケーション」がタイトルに入っている本をすべて購入し読み漁っていくうちに、私は次第に心理コミュニケーションの分野に惹かれていったのです。

「実践!わたしの教育記録コンクール」